不眠熊日記

〜夢から夢へ
マーブル模様の岩石、悪霊、男と女
赤茶に水色が混じったマーブル模様の岩石が織り成す奇妙な山並み、その山頂にいる。ちょうどマチュピチュの様な地形の場所に競技場があって大勢の人が詰めかけている。何事かと見に行くとそこではカンフーの見世物が行われていた。興味もないし、そばにいたメキシコ人が面倒くさい感じで話しかけてきたのでその場を離れる。
競技場のまわりはサーキットになっているようだ。サーキットの脇に土産店があり、そこから子象が覚束ない足取りで姿を現しトラックの荷台に乗せられ消えていった。
土産店に入る。陰気なアンティークが埃をかぶって整然と並んでいる。店の奥まで進むと木製の棺桶の様なものがガタガタ音をたてて震えている。店主の老人が私を指さし「お前に悪霊が取りつくぞ!早く逃げろ!」と怒鳴るので慌てて店の外に飛び出す。飛び出したついでに私は宙を泳ぐようにして逃走するが、やがてなにものかが背中に取りつき動きが鈍くなる。私は諦めて地上に足をおろすが特に身体に異常は現れない。そうこうしているうちにサーキットではレースが始まる。高級スポーツカーと何故か巨大なダンプカーが競いあっている。高級スポーツカーの前に出たダンプカーは後輪を持上げ前輪走行をはじめる。そして追い越そうとスピードをあげた高級スポーツカーを降ろした車体で踏み潰してしまった。高級スポーツカーには男と女が乗っていて、女の乳房はちぎれ、その乳房を食いちぎった男の首が路上に転がった…


岩熊力也
| 岩熊力也 | | 12:31 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
竜巻、火を噴く超高層マンション、間違い電話
朝、目を覚ましカーテンを開いて窓の外を眺めるとそこには住宅街が広がっており超高層マンションが数本空に向かって伸びている。その空から巨大な竜巻が一本それこそ龍の如く地上に向かって降りてきた。地上に達するとそれは太さを増し、やがて超高層マンションを包み込んだ。すべての窓ガラスが砕け散り、最上階から順に炎が噴き出していった。まるで仕掛け花火のようであった。壮観だった。呆気にとられていると携帯電話の呼び出し音が鳴る。聞き覚えのない女の声が「もしもし竹山先生ですか、あら〜お久しぶりです〜」間違い電話であった。私は間違いである旨を伝えようとしたその時、竜巻は私のマンションを包み込んだ。一瞬にして砕け散る窓ガラス。私は携帯電話に向かって「わー」と絶叫。電話の向こうからは訳もわからず動揺した女の嗚咽がもれた。幸いにして爆発も炎もあがらず、室内の物が飛び散った程度で竜巻は過ぎ去った。片付ける気にもならず椅子に腰をかけていると両親が訪ねてきて、何事もなかったかの様に朝食が始まった。ああそうだ、今日はバイト
休んで部屋を片付けないとな、と思いバイト先に電話をいれる。窓の外では被災した超高層マンションが黒煙をたなびかせているほかは不思議と静まり返っていた…





昨日展示作業を終え、個展は明日から開催です。よろしくお願いします。

岩熊力也「残山行旅」
2012年1月9日-1月21日
コバヤシ画廊(銀座)
| 岩熊力也 | | 07:56 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
海辺の街へ、時空の歪んだ連絡通路、入れ替わる友人
どうやら私は海辺の街を目指して列車に揺られている。しかし列車はすぐに終着駅をむかえ、そのたびに乗換えをせまられる。乗換えもうまくはいかない。連絡通路の時空が歪んでいる。ショッピングモールの玩具売り場に出たり、いきなり街のど真ん中に出たりする。通路の途中にはチンピラなどもいて当然のように絡んできて面倒くさい。駅員のお姉さんにたずねると海辺の街へは乗り継ぎを繰り返して今日中にはギリギリ着くだろうとのこと。私はもうどうでもよくなっていたが再び列車の座席に座っている。気づくたびに私の隣には別の友人が座っている。ころころと入れ替わる友人。私の向かいにはテレビ局の撮影クルーがいて大きなレンズをこちらに向けている。それを友人が小さなカメラで撮影しかえしている。はじめガラガラだった車内だがいつの間にか満員に。おばちゃんたちがペチャクチャペチャクチャうるさい。潮の香りはいまだ漂わず…





あけましておめでとうございます。
マヤ暦最期の一年が始まりました。全力で生き抜きたいものです。皆さんにとって充実した一年でありますように。

岩熊力也
| 岩熊力也 | | 10:50 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
丘の上、水路、シュナイダー商店
小高い丘の上にこ洒落た田舎町があり、町をあげての祭りの最中である。その一環として美術展が行われ私も呼ばれているのだが、明日からスタートというのに作品がまるでできていなくてヒィーヒィー言っている私であった。なんだかごちゃごちゃと作業している人が大勢いる部屋の一角で床に紙を広げ絵を描いているのだが、その絵の上を歩いてゆく輩が後をたたない。オイオイ!とその度に注意するのだが、注意するそばから今度は女性が荷物をドサッと置き上着を脱ぐとそれもバサッと置くのだった。あぁあぁ絵の具ついちゃいましたよ。
疲れたので街を散歩。細長くくねる坂道には土産屋と屋台がひしめいている。商店のひとつでは美大の学生グループが真っ赤な絵の具で真っ赤な絵画を大量に作っている。おやおや。
作業場に戻るとなんと私の作品が見当たらない。尋ねてもみな一様にさぁという。キィー。で作業場には彫刻界の巨匠というオッサンが来ていて作品の設置を始めている。巨大なプリンの様な石の塊を囲むように二段ベッドが十数台並べられ、それぞれのベッドの上では様々な怪獣や奇形たちが思い思いにクネクネうごめいている。そして何故か私が呼ばれベッドの上で足をバタバタさせてくれと命令される。素直に従う私。しかしこの二段ベッド足をバタバタさせるとグラグラ揺れて怖い。しまいには君は失格と言われ部屋を追い出される。骨折り損である。この丘の上をあとにすべく坂道を下る。麓の街へと真っ直ぐに水路がのびていてその脇の道を歩いていると先ほどの美大生たちが水路から水を汲み出している。よく見ると水路の水が真っ赤に染まっている。絵の具が流れ出してしまったらしい。おやおや。
麓の街は外国であった。ラーメンと書かれたトレーナーを着た白人が変な犬を散歩させている。シュナイダー商店という店に入ると映画スターのような派手なオッサンが頼んでもいないのに日替り弁当を作って差し出す。マズそうである。ぐちゃぐちゃしたパスタの上にイカが乗っているのだが、それぞれの足が何かを握りしめている。楊枝であった。危なくて食べれないのではずしたいのだが強く握りしめた拳はひらかなかった…





岩熊力也
| 岩熊力也 | | 09:57 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
我孫子国際野外美術展にむけて

我孫子一帯はかつて海であった。今は利根川と手賀沼に挟まれた細長い中洲のような場所である。当然度々水害に襲われている。洪水で流されては土地を造り直し流されては造り直しを繰り返している。そして先日の震災においても液状化現象によって土地が沈み込んだ。沈み込んだ地域にはかつて女郎たちが住んでいたという。彼女たちもまた流された。水との闘いの記憶がそこかしこから湧き上がる。

利根川には人柱や人身御供の伝承は事欠かない。遡ればそこには鬼怒川といういかにも荒れ狂った名前の川が流れており、累伝説という悲しい物語を生んだ。本懐を遂げる事のできぬ女の悲哀が川を流れくだる。手賀沼には母の手によって殺められた藤姫が蛇体となってのたうちまわっているという。水と女の霊。この二つは一体となっているかのようだ。この二つを鎮めること、それが今回の展示の主要なテーマである。

 

かつての日本人は天災のたびにそれを死者の祟りととらえ、十分な供養を行ってこなかった自分たちを戒めた。そして死者の魂を鎮めることで天災から復興してきたのではなかったか。

 

水に流すという言葉がある。イザナギが黄泉から逃げ帰り小川で身を清めたことに端を発するのだろう、いまだ日本人は清潔を好み死を遠ざける。テレビや新聞に死体の写真が載ることはない。しかし水に流れずに残るものもある。私を忘れるな思い出せと声をあげ留まるものたちがいる。

私の絵画は大量の水によって絵の具を洗い流しながら制作されるが、流されずに留まった絵の具の残骸の集積がやがて一つの風景をたちあがらせる。その風景の中を私たちは旅するのだ。

 

タイトルは「鎮水」とする。展示空間は蔵を選んだ。相沢芸術文化村には戦前と江戸の二つの蔵が並んでいる。江戸の蔵の床には蜆貝が敷き詰められている。古事記にある兄弟に殺されたオオクニヌシを母神がすりつぶした貝殻で蘇生させるエピソードからインスピレーションを得たインスタレーションと現地制作した絵画と絵画の生成過程を記録した映像の三点で空間を構成する。

 

 

岩熊力也

| 岩熊力也 | | 13:45 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
逆さの犬、犬男、脳天の穴
別荘のようなところにいて朝をむかえる。椅子の上に犬が座っている。見ていると椅子ごと背後に倒れた。背中を打ち付けた犬だがその背中を床にこすりつけながら逆さまになって私のいるベッドまでやってくる。ベッドの上まで這い上がるとその姿が大柄な韓国人男性に変容している。皮膚がぶよぶよしていて生まれつき犬として育ったせいで骨格がおかしな具合になっている。少しだけ日本語がしゃべれるようだ。
男性を寝かしつけて私は表に出る。別荘の外に出るには受付で記帳しなければならないらしい。ノートに名前を書いていると何者かにボールペンで脳天を突っつかれた。穴が開いて血がドクドクこぼれだした…





昨日から山梨のアトリエに籠るはずが車にトラブル発生で断念。不便だな。

岩熊力也
| 岩熊力也 | | 09:09 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
湖畔の急坂、青い装束、生け贄
長く急な坂を自転車で下っている。ブレーキの効きが悪い。必死に足で減速しているがなかなか止まらない。急な坂なのだが何故か湖畔なのだ。湖面も傾斜していることになるがそんなことは気にならない。道をはさんだ反対側は深い森が山の頂きまで続いている。木造の教会が美しい。前方に人の群れが見える。今日は祭りの日なのだ。皆青い装束を身に纏い列をなし進んでいる。東ヨーロッパの人々だろうか。私はなんとか自転車を停止させ衝突を免れる。青い衣装の群れは小型の舟にすし詰めで乗り込むと静かに沖へと漕ぎ出ていった。私は自転車を置き、さらに坂を下っていくと小さな鳥居がある。鳥居をくぐるとそこでは今まさに一頭の牛が首をはねられようとしていた。生け贄として捧げられるのだろうか…






数日前から友人のインコを預かっているのだが、なついたのかまとわりついて離れない。酉年生まれの私は今まで鳥を飼ったことがなかったが、やはり似た者同士なのか。夢の中では時たま空も飛ぶが。

岩熊力也
| 岩熊力也 | | 11:31 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
高波、クイズ、中国語の罵声
凄まじい高波(北斎の描くような)の中で競艇が行われている。ほとんどのボートは波に飲まれ、客席にも容赦なく襲いかかる。
一番高い場所にいた私は難をのがれるが、客席はいつの間にか岩肌むき出しのでこぼこした磯のようなことになっている。その時アナウンスが流れ、クイズが出題される。Aだとおもう人は東側へ、Bだとおもう人は西側へ移動してください。気づくと私だけが東側にいる。ありゃりゃやばいなとおもい西側へ移動しようとするが凹凸の激しい岩肌の歩行は困難を極めた。手こずっていると中国語で罵声が飛び交いはじめた。どうやら私以外は皆中国人のようだった…






昨日から兵庫の友人夫妻がインコ同伴で我が家に泊まりにきている。カワイイな小鳥ちゃん。
ギャラリーカフェニモードでは明日から高澤日美子展が始まります。オープニングパーティは17時からです。どうぞよろしく。

岩熊力也
| 岩熊力也 | | 07:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
祟り神の帰還(2012年の個展のための覚書)
かつてそこにあったもののことごとくが水に流され消え去った後に残された風景、それが私の絵画だった。3月11日、私はテレビ画面を食い入るようにみつめた。その後目にすることになるのは目に見えない物質によって人の姿の消え去った奇妙な風景であった。

無尽蔵に子を産み続けたイザナミは火の子を産んだことにより命をおとす。はじめ嘆き悲しんだイザナギも最終的に彼女を見捨てる。臭いものに蓋をするごとく黄泉平坂を大岩でふさぎ、穢れを水で洗い流し我関せずと何事もなかったように涼しい顔をしているのは、あれは我々ではないか。原爆を落とされたのも我々なら、そのわずか10年後にその同じ国から原発を導入したのも我々であり、繁栄と平和を謳歌したあげくに母イザナミを殺したのは我々自身であろう。奇しくもイザナギ景気という名が時代に冠せられているではないか。
水に流されたものは何か。残されたものとは何か。私たちは何を残すのか。
黄泉平坂から逃げ帰ったイザナギが禊ぎを行った際に流された穢れ(垢)からヤソマガツヒ、オオマガツヒの二神が生まれる。彼らはその後どこへ行ったのか。
いま私たちの芸術に必要なのは穢れを一身にまとった彼らではないのか。

東北の祭りがイベント色を排し鎮魂・厄祓いといった祭り本来の姿を取り戻しつつある。当然絵画もまた近代以前近世以前のあるべき姿に立ち返るべき時なのだ。個人的技巧の外へ、世界を模倣する虚しさの外へ、事物そのものの方へ、呪術の方へ。絵画は被災地の役にたつ代物ではない。人間を慰めたりはしない。時にそれは不安や恐怖をあたえる。それはまるで人間存在には無関心で、ありとあらゆる自然の猛威にこそ親近感を覚えるものであるだろう。哀しくもあるがそれが絵画なのだ。
| 岩熊力也 | 覚書 | 22:38 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
怪獣画、ガラスの破片、唄う運転手
雑貨店の扉を開けると小型犬が飛びついてきて足のまわりをぐるぐるまわる。犬に絡まれながらカウンターにある一冊の画集を手にとる。群像の中に怪獣がいるような絵画であまり魅力はないが、伝説の画家と帯にはある。店主が今その画集を買うともれなくアトリエが付いてきますと、おかしな事をいう。なんでも扉を開けられないくらい家の中にガラスの破片が詰まっているという。もう何人も片付けようとして挫折しているらしい。画集は7500円。一瞬心が動くが、画集を置いて店を出る。その後、舟に乗りバスに乗る。バスの運転手が大声で唄っている。運賃箱には唄代込とあって値段が明記されていない。困ったなと思っていたら、気持ちよく唄う勢いで信号無視をして警察に止められた。私は金を払わずにバスを降りた…






いくらなんでも毎日暑すぎる。画室にエアコンないのでキツイです。さすがにばて気味です。

岩熊力也
| 岩熊力也 | | 07:52 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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